【ピクサー映画】全24作品のあらすじと見どころをご紹介します

「トイ・ストーリー」や「カーズ」などの作品で有名なピクサー・アニメーション・スタジオ。

映画の宣伝などで、あの「ぴょんぴょんはねるライトスタンド」を見たことがある方も多いと思います。

ピクサーって名前は聞いたことあるけど、どの作品がピクサー作品なの?おすすめのピクサー作品を知りたい。
こういった悩みにお答えしていきます。

かくいう私も、ディズニー映画が大好きですが、ディズニーとピクサーが一緒に説明されることも多く、どの作品がピクサーなのかよくわかっていませんでした。

この記事では、ピクサー全24作品を6つのおすすめポイントに分けてご紹介していきます。

【シーン別】おすすめのピクサー作品とあらすじ・見どころ

さっそくですが、ピクサー全24作品のあらすじ・見どころをご紹介していきます。

ピクサーといえばこれ！「トイ・ストーリー」シリーズ

トイ・ストーリー（1996）

あらすじ

カウボーイ人形のウッディ（トム･ハンクス）と、宇宙ヒーローのアクションフィギュア、バズ・ライトイヤー（ティム・アレン）はライバル同士。2人は張り合いながらも、それぞれのいいところを学んでいく。そんな2人が持ち主のアンディとはぐれてしまうことに。無事にアンディの元に戻るためには力を合わせて頑張るしかない。ウッディとバズの大冒険が今始まる！

ディズニープラスより

見どころ・感想

劇場公開された長編映画では、史上初のフルCGアニメーションです。

人が見ていないところで、おもちゃが動き出す。
そんな誰もが一度は夢見る世界で繰り広げられる冒険にハラハラドキドキします。

おもちゃたちの目線で描かれる世界はとても新鮮です。

そしてなんといってもそれぞれのおもちゃが個性的でかわいいんです！

おれが一番！と言い合うウッディとバズが手を取り合ってピンチを脱し、友情が芽生えていくストーリーにほっこりしますよ。

トイ・ストーリー2（2000）

あらすじ

ある日アンディは、オモチャたちを置いてキャンプに出かけることに。ところが、ウッディ（トム･ハンクス）が、オモチャの店“アルのトイ･バーン”の経営者アル･マクウィギン（ウェイン･ナイト）に誘拐されてしまい大変なことに。ウッディはアルの家で、自分が50年代の人気テレビ番組“ウッディのラウンドアップ”の超プレミアム人形だったことを知り、同じ番組に出ていたカウガール人形のジェシー（ジョーン･キューザック）や馬のブルズアイ、そしてプロスペクター（ケルシー･グラマー）と出会う。一方、バズ･ライトイヤー（ティム・アレン）、ミスター･ポテトヘッド（ドン･リックルズ）、スリンキー・ドッグ（ジム･ヴァーニー）、レックス（ウォーレス･ショーン）、ハム（ジョン･ラッツェンバーガー）はウッディを救出するために冒険に出る！果たしてオモチャたちは、アンディが戻る前に家に帰れるのか？

ディズニープラスより

見どころ・感想

ウッディが葛藤（かっとう）の末に見出した答えに、こころがあたたまりますよ。

この作品では、ウッディの、持ち主アンディや仲間たちへの想いが試されます。

誰だって今よりいい環境があったら心が揺れ動きますよね。
人気者になれるなら、多くの人に価値を認めてもらえるなら…それでもウッディは自分にとって何が大切なのかに気づきます。

いつかアンディの心が離れてしまう日が来るとしても、今愛されていることを大切にしたい。

そんなウッディだからこそ、バズや仲間たちも必死に助けようとするんですね。

ウッディと仲間たちの活躍や、スピード感あふれるアクションに、ワクワクが止まりません。

第52回ゴールデングローブ賞（最優秀作品賞　コメディ／ミュージカル）受賞

トイ・ストーリー3（2010）

あらすじ

大学に行くため準備を始めたアンディ。ウッディやバズ、ジェシーをはじめとしたアンディのお気に入りのおもちゃたちは、自分たちの今後を案じていた。そんなある日、ウッディたちは手違いでサニーサイド保育園に寄付されてしまう。初めて会うおもちゃたちに囲まれたウッディたちに、新たな冒険が始まりを告げた。

ディズニープラスより

見どころ・感想

小さいころ、ボロボロになるまで遊んだお気に入りでも、大人になったらいらなくなるおもちゃ、ありますよね。

切ないけど、誰しもが通る道。いつかは来る別れのとき。
きっとあなたもあたたかい涙が止まりませんよ。

わけあって辿り着いた保育園で出会ったロッツォとのごみ処理場でのバトルはスリル満点。
手に汗握る展開に夢中になります。

そして、この作品では、三つ目のリトルグリーンメンが大活躍！すっかりファンになりました。

第83回アカデミー賞（長編アニメーション賞、主題歌賞）
第68回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

トイ・ストーリー4（2019）

あらすじ

新たな持ち主ボニーを見守るウッディ、バズらの前に現れたのは、ボニーのお気に入りで手作りおもちゃのフォーキー。彼は自分をゴミだと思い込み逃げ出してしまう…。フォーキーを救おうと旅にでたウッディやバズたちはピンチに！運命的な出会い、スリルあふれる冒険を経て、ウッディが目にする新たな世界とは？

ディズニープラスより

見どころ・感想

おもちゃにとっての幸せとは？

冒険の中で出会うおもちゃたちの生き方を見て、自分がこれからどうあるべきかに向き合うウッディの姿に、共感を覚える方も多いはず。

おもちゃのお話ですが、自分に重ね合わせていろいろ考えさせられる、そんな作品です。

フォーキーのユニークなキャラクターも見どころの一つ。
本人ですら、ゴミかも？と思ってしまうような手作りおもちゃに命を吹き込むとは、さすがピクサーです！

第92回アカデミー賞（長編アニメーション賞）受賞

とにかく泣きたい人へ

カールじいさんの空飛ぶ家（2009）

あらすじ

78歳のカールじいさんは、妻に先立たれ、想い出が詰まった家でひとり暮らしをしていた。幼なじみのふたりは、冒険家チャールズ・マンツに憧れて、南米の“パラダイスの滝”に行こうと約束していた。ある日、カールじいさんは、約束を果たそうと、住み慣れた家に無数の風船を結びつけ、滝を目指して大空へ！偶然空飛ぶ家に乗り合わせた少年ラッセル、南米で出会う不思議な犬ダグと共に、冒険の旅が始まる。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

「いくつになっても、旅に出る理由がある」

冒頭の10分でまず心を揺さぶられます。

カールじいさんのこれまでの人生がぎゅっと凝縮されたこの映像は、懐かしく、どこかもの悲しく、亡き妻エリーとの思い出がとにかく泣けます。

エリーとのある約束を胸に、色とりどりの風船を思い出のつまった家に結び付けて飛び立つシーンは、嘘でしょ？と思うと同時にとてもワクワクする、夢のような瞬間です。

孫ほども歳の離れたラッセルと友情が芽生えていく様子も、こころ温まる見どころです。

まさかの展開にドキドキしながら迎えるハッピーエンドに、さわやかな感動が広がりますよ。

第82回アカデミー賞（長編アニメーション賞、作曲賞）
第67回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞、最優秀作曲賞）受賞

インサイド・ヘッド（2015）

あらすじ

ママとパパに見守られて、ミネソタで元気いっぱいに育った11才の少女ライリー。そして、いつも彼女の頭の中にいる“5つの感情たち”―ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミ。
ところが、遠い街への引っ越しで、不安とドキドキがいっぱいになったライリーの心の中ので、ヨロコビとカナシミは迷子になってしまいます。
ライリーは、このまま永遠にヨロコビやカナシミの気持ちを見失ってしまうのでしょうか？

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

主人公の女の子の頭の中にある感情「ヨロコビ」と「カナシミ」が、司令部に戻ろうとする旅の途中で出会ったビンボンとのお別れシーンで、大人げなく泣きました。

人には「ヨロコビ」だけでなく、「カナシミ」も絶対必要なんだということが、強く、そしてやさしく心に響きます。

そして、頭の中ってこんな感じなのかなーという想像が形になっていて、イマジネーションの力ってすごいと思いました。

感情がわちゃわちゃしていて、それぞれの個性がぶつかり合ってとても楽しい、大切な空間。
そのとき感じた自分の気持ちを大事にしたいなと思わせてくれる映画です。

第88回アカデミー賞（長編アニメーション賞）
第73回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

リメンバー・ミー（2018）

あらすじ

ミュージシャンを夢見るギターの天才少年ミゲル。だが、彼の一族は代々、音楽を禁じられていた。ある日、ミゲルは先祖たちが暮らす“死者の国”に迷い込んでしまった。日の出までに元の世界に戻らないと、ミゲルの体は消えてしまう！そんな彼に手を差し伸べたのは、陽気だけど孤独なガイコツ、ヘクター。やがて二人がたどり着く、ミゲルの一族の驚くべき“秘密”とは？すべての謎を解く鍵は、伝説の歌手が遺した名曲“リメンバー・ミー”に隠されていた…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

あまり期待せずに見始めたのですが、映画のクライマックスで全ての真実が明らかになってから、ミゲルがひいおばあちゃんのママ・ココとともに歌う「リメンバー・ミー」では涙が溢れました。

家族っていいなぁと改めて感じることができる作品です。

死者の国の鮮やかな色彩は、ため息が出るくらい美しいですよ。

不思議な死者の国と現実との間で巻き起こる驚きと感動の物語、ぜひ大切なご家族とご覧ください。

第90回アカデミー賞（長編アニメーション賞、主題歌賞）
第75回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

かわいいキャラクターに癒されたい人へ

バグズ・ライフ（1999）

あらすじ

アリたちの国をおびやかすバッタのホッパーたちから仲間を守るため、「用心棒」探しの旅に出たフリック。彼が連れて帰ったのは、男っぽい性格とキュートな外見にギャップのあるテントウ虫のフランシスや、くいしんぼうイモ虫のハイムリックたち。勇者だと思って歓迎した彼らが実はサーカスの団員だと知ったアリたちは、フリックを追放することに。小さなドット姫にはげまされ、フリックが考えた一発逆転のホッパー撃退作戦とは！？

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

小さな虫たちの世界を大冒険！

虫が嫌いでも大丈夫です。

虫たちの視点から見る世界がとっても鮮やかで、楽しい映画ですよ。

愛らしくて個性的なキャラクターと、一発逆転のストーリーに誰もが夢中になります。
フリックの奮闘とその成長ぶりにきっと勇気をもらえますよ。

モンスターズ・インク（2002）

あらすじ

子供たちの悲鳴を集めてエネルギーにする会社、《モンスターズ株式会社》。会社のNo.1《怖がらせ屋》のサリーと相棒で大親友のマイクは、夜になると人間の世界で子供たちを絶叫させていた。しかしある日、サリーは会社でモンスターシティにいるはずのない人間の女の子を発見。サリーとマイクは、大騒動になる前に、こっそり女の子を人間の世界に戻そうとするが、うまく行かず苦戦する。やがて、サリーの中に胸がキュンとなる不思議な感情が芽生え…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

怖がらせ屋なのに心やさしいサリーと、ひょうきん者のマイクのやり取りにほっこりしつつ、スリル満点の冒険もあり、さみしいお別れもあり。親子で夢中になれる映画です。

私は、ジェットコースターに乗っているかのような、ドアを飛び移るシーンが大好きでした。

最高にしあわせなラストに思わず笑顔になること間違いなしです！

第74回アカデミー賞（主題歌賞）受賞

ウォーリー（2008）

あらすじ

人間が見捨てた、29世紀の地球。そこに、700年間、たったひとりでゴミ処理をするロボット【ウォーリー】がいた。夢は、いつか誰かと手をつなぐこと。ある日、ウォーリーの前に、真っ白に輝くロボット【イヴ】が現れる。ウォーリーは、彼女の気を引くため、次々と自分の宝物を見せる。しかし、長靴に入った植物を見せた瞬間、イヴは体内にそれを取り込み、宇宙船に回収されてしまう。イヴを救うため、ウォーリーは未知なる宇宙へ旅立つ。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

冒頭からごみの山という衝撃。でも、何もしなければこれが私たちの住む地球の未来なんです。

こども向けの映画ですが、このちいさな植物の芽とロボットたちが起こす奇跡の物語を目の当たりにすると、地球環境という人類の大きな課題について考えさせられます。

そして、言葉を発しないのになぜか言いたいことが手に取るように分かる、かわいいロボットたちの奮闘が大きな見どころ。

わたしはお掃除ロボットのモーがお気に入りですが、きっとあなたも応援したくなるロボットが見つかりますよ。

第81回アカデミー賞（長編アニメーション賞）
第66回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

熱い友情の物語を見たい人へ

カーズ（2006）

あらすじ

若き天才レーサー、マックィーンは、「レースでトップになることだけが人生の全て」と信じて疑わない身勝手な性格。そんなマックィーンが、チャンピオン決定戦へと向かう途中で迷い込んだ田舎町《ラジエーター・スプリングス》。その町の個性的な住民、サリー、メーター、ドック・ハドソンらとの人情味あふれる触れ合いによって、次第にマックィーンの心には変化が表れ始める。やがて彼は、ゴールを勝ち取ることよりも、もっと大切なことに気づいていくのだが…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

勝利だけを見ていたマックィーンが、徐々に他人の気持ちを考えられるように成長していきます。

マックィーンを変えたラジエータースプリングスの車たちとの友情、そして感動のラストに胸が熱くなりますよ。

誰が制するのか最後まで分からないハラハラドキドキのレースも見どころです。

第64回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

カーズ2（2011）

あらすじ

ピストン・カップで4度の優勝を誇る天才レーサー、マックィーンの次なる挑戦は、世界の強豪が集うワールド・グランプリ。親友のレッカー車メーターと一緒に、第1戦の開催地、日本を訪れる。一方、レースの裏側では、世界を支配しようとする巨大な陰謀が始動していた。日本、フランス、イタリア、そしてイギリス。世界各国を舞台に繰り広げられる華麗なるレースと白熱の“スパイ戦”。そんな中、最強のチームワークを誇ってきたマックィーンとメーターの絆に絶体絶命のピンチが…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

メーターとマックィーンのすれ違いにやきもきしながらも、意外な結末とハッピーエンドに胸がスカッとしますよ。

今回の主役はこっちなのかも？と思わせる活躍ぶりを見せるメーター。

そのおっちょこちょいぶりに正直イライラさせられつつも、友だちを想う気持ちの強さはピカイチなところが、憎めなくてかわいいんです。

こんな友だちがいたら毎日楽しいでしょうね。

アーロと少年（2016）

あらすじ

ディズニー／ピクサーが贈る、恐竜世界への壮大な旅！11歳のアパトサウルスのアーロは、川に流されて家から数百キロ離れた見知らぬ土地へたどりつく。過酷な未知の土地を旅しながら、アーロは偶然出会った人間の少年と友情を育む。そして恐怖に立ち向かう勇気を身につけ、自分に何ができるかを学んでいく。

ディズニープラスより

見どころ・感想

言葉ではなくココロでつながるアーロと少年スポットの友情にほっこりします。

ユニークな恐竜たちに出会い、様々な困難を乗り越えて、弱虫のアーロはスポットを守ろうと成長していきます。
孤独を分かち合う二人には、旅を通じて特別な絆が生まれていくのです。

旅の果てに、お互いの帰る場所を見つけたとき、別れのときがやってきます。

これまで二人で過ごしてきた時間を思い出し、あたたかい感動に包まれました。

「行っていいの…？」という表情のスポットを優しく後押しするアーロ。最後のハグ。
自然と涙があふれます。

家族の絆を感じたい人へ

ファインディング・ニモ（2003）

あらすじ

元気で好奇心いっぱい、カクレクマノミの子供ニモは、初登校に大喜び。ある日、ニモは同級生たちに度胸のあるところを見せようと、心配性の父マーリンの制止を振り切ってサンゴ礁の外に出た際に、人間にさらわれてしまう。マーリンは、唯一の手掛かりを持つひどい物忘れのドリーと共に、大海原にニモを探す旅に出る。巨大なサメに追いかけられたり、アオウミガメの群れに助けられたり、マーリンはニモに会いたい一心で旅を続けるが…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

お互い疎ましく思っていても、やっぱり親子の絆って強いですよね。

顔を合わせるとなかなか素直になれませんが、心のどこかで大切に思っている。
親となった今は、ニモにもマーリンにも共感できます。

海で出会う生き物たちも、物語を盛り上げてくれます。

中でも、ウミガメの群れと共に流れに乗っていくシーンがとても印象に残っています。
とにかくすごいスピードと迫力で、本当に海の中を進んでいる気分になり、爽快感がたまりません。

第76回アカデミー賞（長編アニメーション賞）受賞

Mr.インクレディブル（2004）

あらすじ

Mr.インクレディブルことボブとその妻ヘレンは、かつて世界を救って大活躍していたヒーローとヒロイン。15年前、スーパー・ヒーロー制度が廃止されたため、今では、3人の子供たち（ヴァイオレット、ダッシュ、ジャック・ジャック）と一緒に、一般市民として“普通”の生活を送っていた。そんなある日、再び活躍する日を夢見るボブの元に届いた一通の手紙。それは、想像を超えた冒険の始まりだった…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

家族それぞれが特殊能力を持つ「インクレディブル一家」。
ずっと閉じ込めていた力を開放し、イキイキと活躍するシーンはとても躍動感があります。

はじめは家族に内緒で、一人で活動していたボブですが、ピンチには家族がかけつけます。

家族で団結して困難を乗り越える温かいストーリーも、家族で見るのにぴったりの映画です。

第77回アカデミー賞（長編アニメーション賞、音響編集賞）受賞

メリダとおそろしの森（2012）

あらすじ

太古の魔法が息づくスコットランドの神秘の森。自由を愛する王女メリダは、王家のしきたりを重んじる厳格な母親としばしば対立していた。ある日、“鬼火”に導かれ、森の魔女のもとへたどり着いたメリダは「運命を変えて欲しい」と魔女に頼む。しかし、タブーを冒したことで、王国に恐るべき呪いがかけられてしまう…。メリダは王国と愛する家族を救えるのか？すべての謎が明かされた時、メリダは思いもよらない自分の運命と向き合うのだった。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

ピクサー史上初となる、人間の女性を主人公にした作品です。

これまでのディズニープリンセスのイメージを覆（くつがえ）す、活発で強く男勝りなメリダが印象的に描かれています。

メリダが今まで対立していた母親と次第に心を通わせていくストーリーに共感する親子も多く、家族愛を感じられる映画です。

スコットランド音楽や映像が、中世の北欧の世界観を見事に表現していて、さらに物語に引き込まれますよ。

第85回アカデミー賞（長編アニメーション賞）
第70回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

ファインディング・ドリー（2016）

あらすじ

あの「ファインディング・ニモ」の旅から1年後。カクレクマノミのニモとマーリン親子の大切な友達、忘れんぼうのドリーが突然思い出した家族の記憶－“カリフォルニア州モロ・ベイの宝石”。「今度は僕がドリーを助けるよ」、ニモやマーリンたちに支えられて、ドリーがたどり着いたのは海の生き物たちにとって禁断の《人間の世界》だった…。そこで、ドリーは7本足のタコのハンクや泳ぎが苦手なジンベエザメのデスティニー、自分に自信がないシロイルカのベイリーなど、個性豊かな新しい仲間たちと出会う。ドリーのパパやママは一体どこに？

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

思わず、まさかそんなことが…？と思ってしまう、奇跡の連続です。

忘れん坊のドリーが偶然思い出した両親の記憶を頼りに冒険がはじまるのですが、ゴールに近づいては遠くなり、ピンチとチャンスの繰り返し。

まさにキャッチコピーの「会いたい気持ちが奇跡を起こす」んです！

前作に引き続き、海の描写がまるでそこにいるかのように感じさせてくれる美しさ。
ぜひエンドロールの後までしっかりご覧ください。

インクレディブル・ファミリー（2018）

あらすじ

彼らは、どこにでもいるフツーの家族ではない。パパもママも3人の子供も、それぞれ異なるスーパーパワーを持ったヒーロー家族である。超人的なパワーをもつパパ、ボブ、伸縮自在なゴム人間のママ、ヘレン、超高速移動できる長男ダッシュと、鉄壁バリアで防御できる長女ヴァイオレット。さらに、スーパーパワーに目覚めたばかりの赤ちゃんジャック・ジャック…その潜在能力は、未知数。“家事も育児”も“世界の危機”も、驚異のスキルと家族の絆で乗り越える家族の姿を描いた一家団結アドベンチャー。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

今回、ヒーローの復活を託されたのは、ママであるヘレン。
その代わりに家のことを任されたボブの奮闘ぶりがとても面白いんです。

子育てはヒーローとして活動することと同じくらい重要なことだというメッセージには、世の中の主婦の大半はきっと共感し、救われた気持ちになりますよ。

末っ子のジャック・ジャックのかわいさと、驚きのスーパーパワーにも魅了されます。

作品の根底にある家族愛の深さは前作から変わることなく、迫力満点のアクションシーンはさらにパワーアップ。
やっぱり家族で見たくなる映画です。

2分の1の魔法（2020）

あらすじ

‪はるか昔、世界は魔法に満ちていたが、時の流れと共に魔法は忘れられていった。“魔法が消えかけた”世界に暮らす少年イアンは、自分に自信が持てず、何をやっても上手くいかないことばかり。そんな彼の叶わぬ願いは、生まれる前に亡くなった父に会う事。16歳の誕生日プレゼントに、父が母に託した魔法の杖を贈られたイアンだったが、魔法に失敗して“半分”だけの姿で父を復活させてしまう！魔法オタクで陽気な兄バーリーの助けを借りて、イアンは父を完全に蘇らせる魔法を探す旅に出るが、彼らに残された時間は、あと24時間しかなかった…。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

兄弟、そして家族のお互いを想う気持ちに、自分を重ねて胸が熱くなるような作品です。

正反対の性格を持つ兄弟が、魔法を探す冒険を通して絆を深めていく、ありきたりな展開かと思いきや、ラストはいい意味で期待を裏切られた人が多数！

下半身だけのお父さんのコミカルな演技にも注目です。

夢を追いかけている人や、自分の生き方を探している人へ

レミーのおいしいレストラン（2007）

あらすじ

フランスの片田舎で暮らすレミーは、料理の天才。いつの日か一流レストランのシェフになることを夢見ている。けれど、それは叶わぬ夢…そう、レミーはネズミだから。そんなレミーが、ある事件をきっかけに、パリにある憧れのレストラン“グストー”にやって来る。そこで料理が苦手な見習いシェフ、リングイニと出会い、ふたりはあきらめかけた夢に向かって素敵な《奇跡》を巻き起こしていく！自分を信じて一歩踏み出す勇気をくれる、“夢のレシピ”をお届けします。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

どんなに困難な状況にあっても、夢は叶えられる。

そんな勇気を与えてくれる映画です。

ネズミがシェフ…？と誰もが首をかしげてしまいそうですが、レミーが作り出す料理は独創的でとてもおいしそう。
リングイニとのドタバタな料理風景も見どころの一つです。

夢を持っていてもなかなか一歩踏み出せない、そんな方にぜひ見てほしい作品です。

第80回アカデミー賞（長編アニメーション賞）
第65回ゴールデングローブ賞（最優秀長編アニメーション映画賞）受賞

モンスターズ・ユニバーシティ（2013）

あらすじ

「いつか必ず、怖がらせ屋になるんだ！」幼い頃からの夢を叶えるため、明るくて前向きなマイクは《モンスターズ・ユニバーシティ》の怖がらせ学部に入学する。そこには、サリーをはじめとする大きくて才能にあふれる未来の“怖がらせ屋”たちが大勢いた。見た目も性格も全く違うふたりが、いかにして最強の怖がらせ屋コンビになったのか？夢と笑いと感動に満ちた驚くべきスクール・ライフが始まる――。

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

夢を持つことの素敵さ、夢を追う中で経験する挫折（ざせつ）。

モンスターズ・インクで働くことを夢見て大学に入ってきたマイクの奮闘に共感します。

技術はあるけど才能が足りないマイクと、才能はあるけど技術に欠けるサリーの、まったく正反対の二人をどちらも応援したくなりますよ。

「モンスターズ・インク」ではあんなに仲良しの二人なのに、出会ったときの印象は最悪。
それでもお互いの弱いところを見せあうことで分かりあっていくところが、丁寧に、そしてユーモアあふれるストーリーで描かれています。

そして、最後は二人があんなことに！
意外な結末、だけどちゃんとハッピーエンドで次につなげるところがうまいなーと思いました。

こわがらせ大会、果たしてマイクのチームが勝ち残ることはできるのか、ギリギリの戦いは手に汗握ります！

カーズ／クロスロード（2017）

あらすじ

天才レーサーで最強のチャンピオン、ライトニング・マックィーン。
しかし、ベテラン・レーサーの彼を待ち受けていたのは、ハイテクを使った次世代レーサー、ジャクソン・ストーム。
そして、ストームとのバトルで焦ったマックィーンは、レースで大事故を起こしてしまう･･･。
マックィーンは再びレースに出るために、新たな仲間のクルーズ・ラミレスと、最新のトレーニング・マシンで鍛え始める。
果たしてマックィーンは、再びレースに戻れるのか―？

ディズニー公式ページより

見どころ・感想

マックィーンが選ぶのは夢の続きか、それとも新しい道か。

誰もが経験する人生の迷いと決断。
マックィーンの葛藤（かっとう）とその先に見いだした未来に、私も勇気をもらいました。

ストームをはじめとする次世代レーサーの台頭に焦るマックィーン。

まだまだ自分はできる！と信じたい気持ち、嫌でも見えてきてしまう、もう第一線では活躍できないかもという現実。
私ならすぐにあきらめてレーサーを辞めてしまうと思います。

でも、マックィーンには支えてくれる仲間たちがいました。

数々の試練や特訓を経て、最後のレースに挑むマックィーン。
そこで起こる奇跡に、あっと驚くこと間違いなしです。

ソウルフル・ワールド（2020）

あらすじ

ニューヨークに住むジョー・ガードナーは、ジャズ・ミュージシャンを夢見る音楽教師。
ある日、ついに憧れのジャズ・クラブで演奏するチャンスを手に入れた直後に、運悪くマンホールへ落下してしまう。彼が迷いこんだのはソウル(─魂─)たちが暮らす世界で、彼自身もソウルの姿に…。そこは、ソウルたちが生まれる前に、どんな性格や興味を持つかを決める場所。でも、22番と呼ばれるソウルだけは、人間の世界が大嫌いで、何の興味も見つけられないまま、もう何百年もこの世界にいた。
まるで人生の迷子のように生きる目的をみつけられない22番と、夢を叶えるために何としても地上に戻りたいジョー。正反対の二人の出会いは、奇跡に満ちた冒険の始まりだった…。

ディズニープラスより

見どころ・感想

夢や人生への向き合い方を改めて考えるきっかけになる映画です。

夢がすぐ手の届くところまできていたのに、ソウルの世界へと来てしまったジョー。

もう一度現実に戻りたい、はじめはその一心でしたが、22番と出会い、一緒に冒険していく中で、もっと大事なことがあると気づいていきます。

最後にジョーが出した結論には、すべての人にとって大切なメッセージが込められていますよ。

第93回アカデミー賞（長編アニメーション賞、作曲賞）
第78回ゴールデングローブ賞（最優秀作曲賞、最優秀長編アニメーション映画賞）受賞。
さらに、アニメ界のアカデミー賞ともいわれるアニー賞も制しています。

※新型コロナウイルスの影響により、劇場公開は断念、ディズニープラスでの独占配信に切り替えられました。

ピクサー作品の魅力は「リアルな経験を描いている」こと

これほどまでに多くの人の心をつかむピクサー作品。

その魅力は、「実体験から描かれるリアルな心の動き」と、それを見事に映像化したことにあります。

ピクサー作品が作り出される背景には、スタッフの「リアルな経験」がある。
それこそが、ピクサー作品の魅力を作り出すメソッドであると言われています。

ディズニー＆ピクサーといえば、これまで「トイ・ストーリー」「モンスターズ・インク」「リメンバー・ミー」など、見る者の涙を誘う数々の名作を世に放ってきた。なぜ同社の作品は、こうまで感動できるのか？　その裏には、感動作を生み出すための“究極のメソッド”があった。

そのメソッドとは、一言でいえば“リアルな人生経験を描く”ということ。制作陣が実際に経験したことや、そこで生じた気持ちなどを物語に盛り込んでいくのだそう。例えば「トイ・ストーリー」では、子どものころに遊んだおもちゃたちとの記憶がアイデアの種。「カールじいさんの空飛ぶ家」では最愛の家族との日常、「インサイド・ヘッド」では思春期を迎えた娘への思いが物語の核となっている。世界中の誰もが味わう“ささいな日常”にあるものだからこそ、子どもから大人まで多くの人が共感できる作品に仕上がるのだ。

映画.comより

「インサイド・ヘッド」の、感情をキャラクターにして表現するという大胆な発想も、ピート・ドクター監督自身の経験から生まれています。

ピート・ドクター監督には娘がいる。自身が監督した『カールじいさんの空飛ぶ家』で、少女エリーの声を演じた女の子だ。エリーのキャラクター同様、当時の彼女はお転婆で想像力豊かな少女だった。だが11才になった頃、急に大人しくなり、不機嫌になってしまったという。
ドクター監督は考えた。「何が彼女の頭の中で起こっているのだろう？」
監督自身が親として感じた切実な思いや戸惑いが、映画『インサイド・ヘッド』の出発点となった。

ディズニー公式ページより

ピクサー・アニメーション・スタジオの歴史

ここで、ピクサーの歴史を少し見ていきましょう。

ピクサーはもともと、インダストリアル・ライト＆マジック（ILM）という会社のコンピューター・アニメーション部門でした。

ILMは、「スターウォーズシリーズ」や「インディ・ジョーンズシリーズ」などで有名な、ルーカスフィルムが持っている特殊効果、VFXを制作する会社です。

1984年に「アンドレとウォーリーB.の冒険」を制作して、CGを使った画期的な作品として評価されました。

その後、かの有名なスティーブ・ジョブズが買収し、独立会社としました。

ピクサー・イメージ・コンピューターというＣＧ制作用の専用コンピューターとソフトを販売する会社としてスタートしたピクサー。

お客さんの一つであったウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオと契約を結び、関係を続けていきました。

そんな中、売れ行きの良くない自社製品の宣伝をするために、ピクサーの1社員であったジョン・ラセターは、短編作品「ルクソーJr.」を公開しますが、なかなか業績は良くなりませんでした。

1990年にビコム・システムに売却され、アニメーション制作会社となり、社名も現在の「ピクサー・アニメーション・スタジオ」となりました。

そして、ピクサーとディズニーは長編アニメーション映画の製作のため、タッグを組んだのです。

そこからは、「トイ・ストーリー」や「ファインディング・ニモ」などの作品で成功を納め、押しも押されぬＣＧアニメーション界の地位を築いていきます。

ピクサーの主要作品は、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズと共同制作しています。

著作権や配給など、様々な契約上のいざこざもありましたが、2006年にディズニーの完全子会社となったピクサー。

【おまけ】ピクサートリビア

それぞれのピクサー作品には、クリエーターたちによる、ある「しかけ」があるんですよ。
思わず探してみたくなりますね。

多くのピクサー作品に共通して登場するもの

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これはもともとアメリカのカリフォルニア芸術大学内にある教室の番号で、ディズニーやピクサーの多くのクリエーターたちが学んだ場所なんです。

感謝や敬意をこめて、クリエーターたちが仲間内のジョークとして、関わった映画に登場させているようです。

ピザプラネットのトラック

「トイ・ストーリー」に出てくる、ピザプラネットというお店の配達トラックも、ピクサー作品の多くにこっそり登場しています。

ルクソーボール（ピクサーボール）

短編映画「ルクソーJr.」に登場する、黄色に青のラインの入った赤い星マークのボールが「ルクソーボール（ピクサーボール）」です。

「ルクソーJr.」はＣＧ作品としてはじめてアカデミー賞にノミネートされた記念すべき作品ということもあり、このボールがピクサー作品に登場するようになったそうです。

様々な友情出演

海外では「イースター・エッグ」とも呼ばれている、この遊び心満載の「隠れキャラ」の演出は、作品を見る楽しみを倍増させてくれます。

実は、ピクサー作品以外も隠れているんです。

スタジオジブリの「となりのトトロ」のぬいぐるみが「トイ・ストーリー3」に登場します。
ピクサーとジブリはかねてより親交が深く、宮崎駿監督に相談の上で出演が決まったそう。

まとめ

これまでに公開されたピクサー映画は全部で24作品。

子どもはもちろん、大人も夢中になれる作品が数多くあります。

スタッフの実体験から生まれた、共感を呼ぶ物語の数々、気になるものがあったらぜひ見てみてください！