おうち時間を楽しく過ごそう！【映画を1000本見た私がオススメ】シリーズ映画 10選

「こんなの見たことない！」と思わず興奮してしまいそうな鮮やかな強奪計画を立てるオーシャンズですが、予想外でちょっと笑ってしまうようなトラブルが続発、目を離せなくなる一作です。

凄腕の泥棒ダニー・オーシャン（ジョージ・クルーニー）が、ラスベガスの巨大カジノ「ベラージオ」から巨額の現金を盗み出すため、個性あふれるスペシャリストを集めて11人の犯罪ドリームチームを結成します。

スペシャリストと言っても一見は悪そうなオヤジ、冴えないオヤジ、おじいちゃんなどばかりですが、彼らが集結して大胆でスタイリッシュ、奇想天外な計画を実行します。

泥棒計画と並行して描かれるダニー（ジョージ・クルーニー）が元妻テス（ジュリア・ロバーツ）の心を取り戻すためのドラマもラストまで見逃せません。
不器用に見えたジョージ・クルーニーが逆転する瞬間は、見ているこちらがスッキリしてガッツポーズしてしまいそうになります。

キャストたちの軽快なやり取りとスピード感ある展開で、あっという間の116分です。
そしてその後は、「まだまだこの仲間たちを見ていたい!」と、いつの間にか愛着がわいてしまっていることに気付くに違いありません。

なんといっても、ブルース・ウィリスが本人役として出演し、テス（ジュリア・ロバーツ）がジュリア・ロバーツ役を演じるという、こんがらがってしまうストーリーに仕立て上げられているところが魅力です。
（映画内でジュリア・ロバーツは有名女優であり、テスはジュリア・ロバーツにそっくり、という設定です）

倫子

見ていて混乱しそうな設定だけど、
テス（ジュリア・ロバーツ）がジュリア・ロバーツの
マネをしようとしているシーンなんて、本当に笑っちゃいます！

前作にキャサリン・ゼタ＝ジョーンズ、ヴァンサン・カッセルが加わり、さらにブルース・ウィリスが本人役で登場するという「映画の禁じ手」を使った豪華な作品です。

「オーシャンズ11」で強奪したカジノのお金で悠々自適な生活を送る泥棒たちですが、盗んだお金を「2週間以内に利子つけて返せ！」とカジノオーナーであるアンディ・ガルシアが泥棒たちに脅しをかけます。

9700万ドルものお金を返すため、アメリカで仕事しづらくなった彼らはヨーロッパで泥棒計画を立てますが、そこに立ちふさがる怪盗「ナイト・フォックス」（ヴァンサン・カッセル）やユーロポール捜査官イザベル（キャサリン・ゼタ＝ジョーンズ）。

1作目と同じく強奪計画は奇想天外でありながら、それ以上にコメディ感が増しているのが楽しめるポイントです。

シリーズ内でもこちらの作品は親子の葛藤や愛情を含むホロリなシーンもありながら、ヴァンサン・カッセルがダンスしながら赤外線を通り抜けるという、ちょっとありえない演出とドンデン返しでイッキ見必須です。

「オーシャンズ」メンバーの一人が危篤におちいってしまったことでメンバーの絆の深さと友情が描かれ、シリーズ内でも胸にしみる作品となりました。

「オーシャンズ」のメンバーでありスポンサーおじいちゃん、よきアドバイス役のルーベンが、ホテル王バンク（アル・パチーノ）の裏切りによるショックで危篤状態となってしまうことをきっかけにストーリーが始まります。

バンクへの復讐を誓ったオーシャンたちは、敵だったカジノオーナー（アンディ・ガルシア）とも手を組み、カジノ付ホテルのオープンを控えたバンクに罠を仕掛け、今回も見たこともないような強奪計画が鮮やかに実行されます。

11・12のキャスト出演による集大成とも言えるような作品で、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットの過去も少しだけ描かれていて、「オーシャンズ」ファンには見逃せません。

映太郎

スティーブン・ソダーバーグはこの作品をもって、
『オーシャンズには続編はない』とコメントしてるんだ！

「オーシャンズ」シリーズのおもしろいところは、強奪計画を準備するその過程です。
本作では、ホテルのカジノにイカサマダイスをまぎれこませるため、『オーシャンズ』メンバーがわざわざメキシコの題す工場で働いたり、なぜかそこでストライキを起こしたり…。

オーシャンズたちが、長年の敵だったアンディ・ガルシアと手を組むのにも驚きですが、その裏ではヴァンサン・カッセルが絡み合い裏切りあい、やや複雑な設定ではありますが、ドタバタの末には安定のスカッと感が待っています。

倫子

クールで骨太な役柄が多いマット・デイモンが、不器用なおぼっちゃまを演じているのもオーシャンズならでは。
セクシー秘書に迫られてタジタジになっているのがかわいく思えてしまいます！

『オーシャンズ』シリーズのスピンオフであり、ダニー・オーシャン（ジョージ・クルーニー）の妹が主演の映画で、本作では監督もゲイリー・ロスに代わります。オーシャンの妹が出るという部分以外は、シリーズの内容とつながりはあまりありません。

変わらないのは豪華なキャストと大胆な強奪計画で、『オーシャンズ8』では、サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイなど、アカデミー賞受賞女優から歌手リアーナまで出演します。

さらにこれまでになかった楽しめるポイントが『ファッション』です。
見ていて気分が高揚（こうよう）してくるような、豪華なドレスも何気ない日常の服装も、ストーリーそっちのけで見てしまいます。

倫子

『プラダを着た悪魔』でアン・ハサウェイを
好きになったファッション好きの人なら、楽しめること間違いなしよ!
見とれちゃうようなドレスやジュエリーもあるわ!

映太郎

落ち目のデザイナー役ヘレナ・ボナム＝カーターが
ドレスを作るんだけど、そのドレスがなんとも…
すごいデザインだよね。

ストーリーは、ファッションの祭典『メット・ガラ』に潜入し億単位の宝石を強奪する計画を立てた、ダニー・オーシャンの妹デビー（サンドラ・ブロック）。
そのために仲間を集めるのですが、これまでの『オーシャンズ』シリーズと異なる、「女性ならでは」な背景を持つ登場人物が集まり、中でも有名女優を演じるアン・ハサウェイの女優っぷりが、リアルなのになぜか笑えます。

爽快感や目の離せない展開はこれまでと同じなのですが、魅力も雰囲気もまったく異なります。
シリーズ内の興行成績はいちばん低かった本作ですが、「これがいちばん好き」というファンも多くいるほどです。

未来からやって来た殺人サイボーグと人間たちの戦いを描き、世界的・歴史的な大ヒット作品となりました。

人類を絶滅させようとする人工知能スカイネットにより、未来から送り込まれた刺客として、1984年のロサンジェルスに突然現れた筋肉マッチョで恐ろしい強さを持つターミネーター。
ターミネーターは、未来で戦争する人類のリーダーであるジョン・コナーの母親、サラ・コナーを殺すため送り込まれたのでした。

かくして、ターミネーターと人類の戦いの火蓋（ひぶた）が切って落とされました…。

ここから長いシリーズが始まります。（シリーズ内で時系列は行ったり来たりしますが）
しかしターミネーターファンにとっては、「1は間違いなく金字塔である」「2こそが名作」「3以降が本当の未来を描いた作品」などなど、語りだすと尽きることのない世界観を持つ作品です。

1984年当時では、機械の骨格のみで迫り来るターミネーターの恐怖と映像の素晴らしさに、世界は衝撃を受けました。

また、「強い女性」を描いた作品としても1・2は楽しむことのできる作品です。
「サラ・コナー」が戦う姿は、シリーズを通して（あまり描かれていない作品もありますが）、象徴的とも思えるほど女性の強さを賞賛しているようにも思えます。

シリーズ内興行成績トップであり、「シリーズの他の作品は見てないけど、2だけは見てる」という人も多くいます。

本作では、恐ろしい敵であったはずのターミネーター（T-800）が味方となって、スカイネットからの刺客である最新型ターミネーターT-1000からジョン・コナーを守るという、前作とはまったく異なる設定です。
そしてターミネーターはジョン・コナーを守るだけのはずが、ジョンと母親のサラ・コナーに指示され「いずれスカイネットを作り出す企業を破壊する」に任務はすり替わっていきます。

前作にはない胸に響くところは、ジョンを守る過程でターミネーターが学ぶ「喜び」「悲しみ」、そして「人を愛する」ことです。
機械だから理解できるはずがないのに、機械だからこそ「知識」として学び理解して、ジョン・コナーを守ろうとする姿は、涙なしには見ることができません。

特にラストシーンでの、シュワちゃんの親指を立てた『I’ll be back』（また戻る）のセリフは今なお歴史に残る名セリフですよね。

『I’ll be back』は、「僕たちのそばにいてほしい」と懇願（こんがん）したジョン・コナーへのメッセージなのですが、父親を知らずに育ったジョン・コナーと、人情を理解できないはずのターミネーターの絆が伝わってくる、シリーズ内でいちばん泣けるシーンです。

映太郎

本作では他にも有名なセリフとして
「Hasta la vista, Baby!」（地獄で会おうぜ、ベイビー!）があり、
U2が同名のライブアルバムを作ったり、政治的な引用に使われたりもしているんだよ!

絶対に注目しほしいのは、
エドワード・ファーロング!
本当にかっこいい～。美しすぎて当時話題になったらしいよ!

エドワード・ファーロングってもう40代の人だよね？
美しいとか笑

倫子

映画を見たら「美しい」に納得しちゃうわよ

本作でも変わらず楽しめるのは、最新型のターミネーターの強さと冷酷さです。

そしてなんと女性の姿をしたターミネーターが登場します。
携帯電話を遮断し車も遠隔操作するという前作と異なる、時代ならではの強みを見せ、また前作を上回るタフさを見せてくれます。

T-1000との死闘から10年後、スカイネットによる核戦争は起きず、母サラ・コナーを白血病で失い、青年に成長したジョン・コナーは平穏でつまらない日々を送っていました。
しかしそこにT-1000の性能を遙かに凌ぐ（しのぐ）、強力なターミネーターT-Xが未来から送り込まれ、再び命を狙われます。

そんなジョンを助けに来たのはやっぱりシュワちゃん演じるターミネーター（T-800）で、「核戦争は回避されたのではなく延期されただけ、今回はジョンの未来の妻であり幼馴染のケイトも狙われている」と告げます。
なんとか核戦争「審判の日」を阻止しようとジョンたちは戦いますが…。

シリーズを追うごとに映像が進化していて、「最新型」の強さを最先端の映像技術で描いており、ターミネーターT-Xの体が溶けていくシーンも違和感なく見ることができます。

設定やストーリーとしては批判もあった本作ですが、スピード感とスリルでイッキ見できること間違いなしです。

キャッチコピーは「どこで誰が、未来を変えたのか?」。

この文章の通り、前作までのストーリーが未来視点で説明される形になっています。

核攻撃「審判の日」後の荒廃した世界で、「ターミネーター」シリーズの起点であるカイル・リースとジョン・コナーの出会い、そしてそれを助けたマーカス・ライト （サム・ワーシントン）による、機械と人類の戦いを描かれています。

倫子

サム・ワーシントンは『アバター』や『タイタンの戦い』に
出演している肉体派俳優よ！

『ターミネーター』シリーズとして見ると、これまでとはかなり異質で本作を受け入れられていないファンもいます。

なぜなら、シュワちゃんが出ていないから!…もありますが、これまでの核戦争を防ぐための機械との戦いと一線を画し、サム・ワーシントンにかなり焦点をあてたドラマチックな近未来SFに仕上がっているからかもしれません。
単品であれば、シリーズファン問わず楽しめる、重厚感あるストーリーです。

特にストーリー後半はサム・ワーシントンにまつわる驚きの過去が明かされ、またラストの彼の決断には静かな感動が押し寄せるような、胸を打たれるような不思議な感覚が残ります。

映太郎

本作にはT-800 をローランド・キッキンガーが演じていますが、
最終的に顔だけシュワちゃんに差し替えられているんです！

これまでのシリーズを一新した「リブート版」として作られ、キャストもほぼ一新されてますが、60代のシュワちゃんがターミネーター役として12年ぶりに登場するのがいちばんのみどころです。
さすがのシュワちゃんも60代ともなれば老けますが、なぜターミネーターが老けているのかに関しては、ちゃんと説明されています。

本作ではシリーズのストーリーを大きく覆し（くつがえし）ます。

ターミネーター（T-800）は、T-1000に両親を殺された少女のサラ・コナーをずっと守り続けた守護者として存在し、サラに「おじさん」と呼ばれながらもほぼ父親状態。
そこにサラを守るために未来からカイル・リースがやって来るのですが、「娘に近づくこの男は何者?」状態な父親っぷりが笑えてしまいます。

そしてカイルはターミネーターと共にサラを守るためT-1000に立ち向かいますが、別の時間軸が存在することに気付き、「スカイネット」（核戦争を引き起こす）の根源「ジェニシス」を破壊するため、サラと二人でタイムマシンに乗り込みます。

そもそもターミネーターは未来から来たのに、これまでシリーズにおいてタイムマシンの話は描かれていませんでした。
本作ではタイムループを詳しく描いているので、少々複雑なストーリーになっているところは、これまでと異なり、賛否両論の映画となりました。

しかし一新されたキャストと、老いたシュワちゃんがパパターミネーターになって娘のために命（電源?）を投げ出そうとする姿は、感動してしまいます。

倫子

意外にもT-1000役でイ・ビョンホンが
出演しているの!
これまでにないキャスティングなのも楽しめるわ!!

映太郎

若きサラ・コナーを演じるエミリア・クラークも
かわいいんだよ～

「ターミネーター」生誕35周年記念、ジェームズ・キャメロンが2以来初めて製作に復帰し、「ターミネーター2」の正式な続編として描かれました。

映画冒頭で、いきなりジョン・コナーはターミネーター（T-800）に殺されてしまいます。
息子を守れなかったことを悔いて酒びたりになるサラ・コナー（リンダ・ハミルトン）。

時は経ち、核攻撃「審判の日」を回避した2020年のメキシコ、ごく普通の生活を送る姉弟に、突然未来からやってきたターミネーターREV-9が襲い掛かり、姉のダニーだけがかろうじて生き残ります。
ダニーを救ったのは同じく未来から来たグレース（マッケンジー・デイヴィス）、そしてさらに窮地におちいるグレースを救いにきたサラ・コナーが活躍します。

実は、「審判の日」を回避した未来ではリージョンという新たなAIの暴走によって人類は滅亡の危機に瀕し、ダニーは未来の人類のリーダーとなる女性でした。

本作では主役はシュワちゃんではなく女性戦士として描かれており、その美しさと強さがいちばんのみどころです。

『ターミネーター2』以来、サラ・コナーを28年ぶりに演じたリンダ・ハミルトンは公開時、驚きの60代前半です。
彼女の登場シーンは鳥肌モノで、シュワちゃんの存在感を超えた新しいシリーズ作品となりました。

アメリカの都市伝説である「メン・イン・ブラック」を、ソニー・ピクチャーズ（製作会社）が全力でパロディー化したコメディ映画として話題になりました。

ウィル・スミス演じるニューヨーク市警のジェームズは、追跡していた犯人を目の前で逃してしまいますが、そこへ黒服の男K（トミー・リー・ジョーンズ）が現れ、逃がした犯人が実は宇宙人だったと告げます。
Kはジェームズの素質を見込んでメン・イン・ブラックにスカウトし、ジェームズはMIBの新たなエージェントJとしてKとコンビを組んで活動を始めますが、新たなエイリアンにより早速地球壊滅の危機にさらされ…。

登場するエイリアンはもちろん、メン・イン・ブラックの本拠地や武器や道具など、荒唐無稽（こうとうむけい）な設定ばかりですが、当時の最先端の高クオリティな映像と俳優たちの全力の演技に、ついつい見入ってしまいます。

映太郎

ありそうでなかったエイリアンたちばかり!
子供のお絵描きでも出てきそうなエイリアンには
童心に戻って興奮してしまいます。

何かあればすぐ「地球が壊滅する」が本シリーズの口癖のようなもので、見ているうちに「また？」と言いたくなるほど危機感がまったくわきません。
そこがまた安定感のあるおもしろさです。

ラストシーンは、想像を絶する宇宙のその先の世界で「地球は指先ほどの小さなボールでしかない」というメッセージが、壮大さを感じさせくれます。

大人も子供も、何も考えずに楽しめるエンターテイメントな一作です。

続編では、前作から5年後、いきなりベテラン凄腕エージェントのK（トミー・リー・ジョーンズ）がが引退しているという驚きの設定でスタートします。

そんなKのいないメン・イン・ブラックではつまらなさを感じてしまうJ（ウィル・スミス）、ある殺人事件をきっかけに引退したKを連れ戻さなければいけないとなった瞬間に元気になるJ、本作では男2人の友情と絆でじんわり胸が暖かくなるシーンがたくさんあります。

K（トミー・リー・ジョーンズ）が引退して5年、J（ウィル・スミス）はトップエージェントとして活躍しながらも、メン・イン・ブラック内では孤立していました。
そんな中、25年前にKが解決したはずの事件に関わる犯人が現れ、またも地球は壊滅の危機にさらされます。
Jは、引退後郵便局員として平穏に暮らすKを連れ戻しに向かいます。

「ジャーしてくれ!」のシーンはすごくおもしろかったな!
邦画にはない表現で笑えたよ。

前作に引き続き、渋くて偏屈（へんくつ）なKがトミー・リー・ジョーンズファンにはたまりません。
2ではKの切ない過去や、平凡な日常を愛しつつも違和感を感じてしまうむなしさなど、前作に比べてよりメインキャストの心に焦点をあてた作品となっており、コメディ以外の部分も楽しめる映画と言えます。

ストーリー中盤、「地球もひとつのロッカーくらいの世界でしかない」というメッセージを込められたシーンでは、前作に引き続き、見えなくとも存在する世界の壮大さを感じさせてくれます。

スタイリッシュさが前作よりもさらに際立ち、CG技術の進化でさらに没頭して楽しめる作品です。

シリーズ内でもっともドラマのあるストーリーで、コメディ映画のはずなのに感動すること間違いなしです。

前作から引き続きコンビを組んでいるKとJですが、ある日の仕事でKの様子がおかしいことにJが気付きます。
Jがいくら問いただしても、Kは全く話してくれません。
翌朝になると、J以外の誰もが「Kは40年前以上に亡くなっている」と記憶しており、過去が書き換えられていることに気がつきます。Jは謎を解明するためJは40年前にタイムスリップしますが…

タイムスリップした1960年代のアメリカでJが出会った若きKは、若いトミー・リー・ジョーンズそのもので、キャスティングの素晴らしさには脱帽するしてしまいます。

倫子

顔立ちはもちろん、雰囲気がとにかくそっくり！
演じているジョシュ・ブローリンは『グーニーズ』や
『アベンジャーズ/エンドゲーム』に出演しているわ。

1960年代の世界は見ているだけで楽しめるファッションやバイクなどありますが、アンディ・ウォーホルが実はメン・イン・ブラックのエージェントだったというシーンは特に笑ってしまいます。
シリーズならでは「著名人が実はエイリアンだった」になぞらえる設定なのですが、「言われてみると確かに!」と思ってしまうおもしろさです。

またKとJの過去が描かれる本作では、過去を受け入れてどう未来を選ぶのか、どう乗り越えていくのかを問いかけられているように感じられ、観た後に気持ちの良い余韻が残ります。

「未来は、たくさんある世界のひとつでしかない」

劇中このセリフが本作のテーマとも思える、シリーズを一新したような本作です。

シリーズ1作目から22年が経過した設定で、これまでのシリーズの世界観をさらに広げるスピンオフ作品です。
エージェント「O」やパグ犬のフランクなどおなじみのキャラクターも出演しますが、これまでの作品を見ていない方も楽しめるストーリーです。

これまでのシリーズキャストに代わってコンビを演じるのは、「アベンジャーズ/エンドゲーム」などで共演したクリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソンで、MCU（マーベル）ファンにはうれしいコンビです。
映画内には、マーベル作品を思わせる小ネタも登場します。

舞台はイギリス、メン・イン・ブラックのロンドン支局、先輩エージェントH（クリス・ヘムズワース）と、エリート新人のエージェントM（テッサ・トンプソン）のバディが、シリーズおなじみの派手な武器を使って、MIB内部に潜むスパイと宇宙人から地球を守るミッションに挑む。

シリーズ定番だったKとJの絶妙なかけあいが見られないのは残念ですが、新たなバディがスタイリッシュに敵を倒していく姿には爽快感があります。

敵役であるリーアム・ニーソンがまたかっこよくて強くて渋い、キャストだけでも楽しめてしまう一作です。

等身大のアラサー女性を演じたレネー・ゼルウィガーが世界中で話題になりました。

ロンドンの出版社に勤める32歳独身女性のブリジットは、実家に帰った時にバツイチのマーク（コリン・ファース）を紹介されますが、お互いの印象は最悪。ブリジットはロンドンに戻ってから、自分を変えるため日記をつけ始めます。
その後、憧れの上司・ダニエル（ヒュー・グラント）と急接近しますが、実はダニエルには同じ会社に婚約者がいたことが判明、傷心のブリジットの前に、マークが再び現れ…。

ジャンクフードにお酒にタバコと、怠惰な生活を送るアラサー女性のリアルな生活ながら、2人のイケメンに言い寄られる天国のようなラブストーリーで、世界中の女性が共感と羨望（せんぼう）をもって本作のファンになりました。

ダイエットはうまくいかない、女子力高めにしたいけどそう簡単には変えられない、アラサーあるあるは共感できるところばかり、でも「あんなイケメン2人に囲まれるシーンなんて、人生であったっけ？」と、見ていてつい自分を振り返ってしまいます。

それでも、映画を見ている間はシンデレラ気分を味わえます。

見る年代によって、映画を見て思う「どんな状況でも自分らしさを貫くこと」のメリットとデメリットが異なる、女性なら一度は見ておきたい作品です。

何をやってもうまくいかない、最高の彼氏ができたはずが今度は自分のスタイルの悪さやできそこないっぷりが気になって悪い妄想ばかり…。
「わかるわかる!」と言いたくなるのは前作同様、でもやっぱり愛してくれるイケメン彼氏が神様すぎて、見ている間はシンデレラ気分になるのも同様です。

弁護士のマークとの交際を始めて幸せいっぱいのブリジットでしたが、マークと彼の美人アシスタントカの仲が怪しいとの噂を聞いて不安になり、さらに誤解が重なってマークと大ゲンカしてしまいます。

30代でプロポーズが待ち遠しいのにそれを察してくれないマーク、そのモヤモヤを自分への自信のなさで加速させ、どんどん泥沼にひきずりこまれていく様子が、本作もまた共感させられます。

びっくりするような展開で囚人生活に足を踏み入れそうなときも前向きなブリジットには脱帽（だつぼう）しますが、これだけのポジティブさがあれば、老若男女が彼女を愛するのも納得できます。

本作を見終えた後には、空が晴れ上がったような気持ちのよさと、まだまだ彼女の人生を見続けたいという気持ちがあふれてきます。

何をしてもだめな展開におちいってしまうブリジットのシリーズ最終作は、冒頭から驚きの展開です。

前作で「さすがの彼女も幸せになるのね」と思わせて、まさかの独身で元彼は他の女性と結婚。
アラサー女性の夢を打ち砕くストーリー展開にはファンもびっくりですが、やっぱりブリジット・ジョーンズは変わりません。

アラフォーになったブリジットは独身のままで、イケメンの神様彼氏マークとは破局、過去の恋人ダニエルは航空機事故で亡くなるという、意外な展開で物語は始まります。

それでもまた出会いはあるもので、IT社長のジャックとの恋の予感…。と思いきや、離婚寸前のマークともいい感じになってしまい、まさかの妊娠に発展。父親はジャックなのか、マークなのかの大騒ぎが巻き起こります。

シングルのままでも強い母になろうと決める姿は、「自分らしさ」を貫く彼女らしさで、見ているこちらまで勇気がわいてきます。

ラストシーン、ブリジットはやっぱりシンデレラになてくれるところが、シリーズならではで夢を与えてくれます。

「俺がついてるぜ〜♩」の歌だけで泣けてくるファンもいるくらい、大人が感動できる、勇気と友情がテーマの作品です。

不安と嫉妬にさいなまれて、いつも通りの優しい自分でいられない。信じていた世界が崩壊して、今まで自信を持っていたはずの自分に疑問が生まれる。だれでも経験したことのある苦難を、オモチャが主人公となって体当たりで表現してくれています。

カウボーイ人形のウッディは少年アンディの1番のお気に入りで、仲間のおもちゃたちのリーダー的存在でもありましたが、ある日「バズ・ライトイヤー」が誕生日プレゼントとしてアンディのもとにやってきました。
ウッディは「お気に入り」の座を奪われてしまいますが、ひょんなことからオモチャいじめが趣味の少年シドに捕まってしまったウッディとバズは、大ピンチ脱出作戦で力を合わせて頑張るうちに、やがて「友情の絆」は芽生えます。

すべてのオモチャにそれぞれ個性があり、だれしもが自分好み、応援したくなるオモチャが必ず見つかります。

バズに自分のポジションを奪われてしまったと感じて、焦りや怒りをすまし顔で取り繕う（つくろう）ウッディの姿は、大人ならだれしも心がキュッとなるかもしれませんん。

子供には子供向けの学びと楽しさ、大人には大人向けの感動を用意された貴重な一作です。

オモチャは「人が見ているときには動いちゃいけない」
ってルールがあるんだよ!それを見てるだけでドキドキしちゃった!

きっと私のオモチャも、私が遊んでないときは
色々お話してるんだろうな~

前作のキャラクターをさらに掘り下げ、個性強めで愛すべきオモチャも追加されて、友情や信念を問う2作目となりました。
「子供はいずれ大人になり、おもちゃから去っていく」という、だれにも解決策を見出せないテーマで描かれ、見ている人の世代により感じ方の異なる名作です。

ある日バザーに出されたペンギン人形のウィージーを助けに行ったウッディが、オモチャマニアの男に盗まれてしまい、バズたち仲間はウッディの救出を試みます。
一方アルのマンションに連れてこられたウッディは、自分がプレミア人形であることを知り、いずれ遊んでくれなくなるアンディよりも博物館で賞賛される人生（オモチャ生?）を選んだほうがいいのでは、と信念が揺らいでいきます。

「オモチャは持ち主を信じてついていくことこそ正義」「遊ばれてこそ意味がある」と信じてきたオモチャのリーダー的な存在であるウッディが、自分の未来に不安を覚え新しい世界の魅力にのまれてしまう様子は、大人なら気持ちが理解できてしまい辛くなります。

また新しい仲間となるカウボーイガール・ジェシーの過去は涙なしには見られません。
ベッドの下でホコリをかぶったまま、持ち主が自分にまた興味を持ってくれることを待ち続けた日々と、そこからの絶望は胸をが苦しくなります。

色々な苦難を乗り越え信念に向きあったオモチャたちの覚悟と決断は、前作と同じく勇気をくれる物語です。

ピクサーならではの小ネタも健在、「スター・ウォーズ」や「ジュラシック・パーク」のパロディや、「バズ」と「初期設定のバズ」との掛け合いは、やみつきになってしまう楽しさです。

オモチャで遊ぶ年齢ではなくなってしまった持ち主に、オモチャたちは「自分の存在価値をどう見出すのか？」を問う、前作に続くテーマを描きます。

17歳になったアンディは大学に行くため部屋を空ける準備を始め、ウッディやバズたちはアンディとの別れの予感に戸惑うばかりです。
そんなある日ウッディたちは手違いで、なんと保育園に寄付されてしまいます。そこに暮らすたくさんのオモチャたちに歓迎されて喜ぶバズたちは、アンディの元へ帰ろうと訴えるウッディには耳を貸しません。
たったひとり脱出したウッディは仲間たちに危険が迫っていることを知り、救出に戻りますが…。

ウッディたちが寄付された保育園のオモチャたちはとんだくせもので、ハラハラ、イライラしてしまいます。
でも保育園オモチャ社会の序列や政治は、寄付されたオモチャたちの悲しい過去によるものでもあり、「悪いのは誰か」という犯人探しでは解決できない難しさを感じます。

映太郎

オモチャ社会の縮図は、人間関係でも一緒なんだよね…きっと。
見ている世代によってどんな教訓があるかが異なるところは、
シリーズ通して変わらない名作だね。

なんとか保育園を脱出したオモチャたちを待ち受ける、シリーズ史上一番のピンチ。
そしてウッディとオモチャたちの決断、またラストシーンのアンディの姿は、涙なしに見ることはできません。

当初は本作の3でシリーズ終了予定でしたが、
続編を望む声があまりにも多く、スピンオフアニメが多数作られました。
そして最終的に続編の4も作成され、絶大な人気を証明したのよ!

「作品が増えるごとに内容が良くなっている、数少ないシリーズ映画」
と評価されているくらいだからね!

「あなたはまだ、本当の『トイ・ストーリー』を知らない。」
このキャッチコピーがぴったりのシリーズ完結作品であり、シリーズの根底を覆す（くつがえす）テーマと結末を描きファンを驚かせました。

『トイ・ストーリー』シリーズでは一貫して「オモチャは子供を喜ばせるために存在する」という信念がありましたが、本作ではそれが一変し、「何がおもちゃにとっての幸せなのか」「人格を持つものならば自分の幸せは自分で決めるべきなのか」をテーマとしてウッディは苦悩し、オモチャたちを戸惑わせます。

ウッディの恋人でもある陶器人形ボー・ピープが20年ぶりに登場して、
世界中で注目を浴びたの!
ボーは以前よりずっと鮮明に描かれていて、外見も中身も
とっても美しくなってるわ。

ウッディと仲間のオモチャたちは新しい持ち主のボニーと幸せな日々を過ごしていましたが、ウッディは徐々に彼女に遊ばれなくなっていくことに不安を隠せない日々。
そんなある日、幼稚園でボニーがゴミから作ったおもちゃ「フォーキー」が家にやってきます。フォーキーは自分を「ゴミ」だと認識し、幾度となくゴミ箱へ飛び込もうとし、その度にウッディは彼を連れ戻して説得します。

ボニーと家族のキャンプ旅行でもフォーキーは相変わらず、そんなフォーキーを連れ戻した帰り道でかつての仲間ボー・ピープと再開します。
ボーが持ち主に依存せず自分自身の力で生き抜く姿に、ウッディは衝撃を受け…。

これまでの作品以上に、個々のキャラクターの過去や人生観（オモチャ生観?）に焦点があたり、より大人が楽しめるストーリーとなりました。
コメディ感は少し減り、スリリングな展開に見入ってしまうとともに、「どう生きるのか」を問われ深く考えさせられます。

ラストシーン、ウッディとバズが離れた場所で一緒につぶやく「無限のかなたへ、さあ行こう」は、シリーズでいちばんの感動がこみあげ、希望と切なさで胸が熱くなります。

倫子

ストーリーと結末は賛否両論よ。
長年のファンには予想外のストーリーだったから!

映太郎

でも本作がいちばん好きという人もたくさんいて、
メッセージ性の強いテーマはピクサーならではだね!
年齢によっても好き好きが分かれるかもしれないね。

M・ナイト・シャマラン監督ならではの「ヒーロー」を描いた作品ですが、監督の前作『シックス・センス』で期待が高まりすぎたせいか、あまりにも現実的で地味なヒーローだったからか、公開当時は低評価の映画となりました。

しかし、16年もの時を経て『スプリット』公開時に続編だと公表されたことで改めて評価が高まり、さらに2019年の『ミスター・ガラス』が公開されたことで、シリーズ一作目として近年注目を浴びています。

フィラデルフィアで、131人もの乗員乗客が死亡するという悲惨な列車事故が発生しましたが、デヴィッド（ブルース・ウィリス）だけが唯一、無傷の生存者となります。
なぜ自分だけが生き残ったのかと思い悩むデヴィッドのもとに、イライジャ（サミュエル・L・ジャクソン）が現れ、デヴィッドは不滅の肉体を持つ者「アンブレイカブル」であると告げますが…。

全編通して暗い雰囲気で、ヒーロー映画史上最も現実的で、だからこそ荒唐無稽（こうとうむけい）に感じるストーリーです。
ヒーローとしての活躍よりも、「自分は何者か」と自問自答する時間の方が長いので、シリーズ3部作という前提で最初から見たほうが楽しめます。

M・ナイト・シャマランの映画はメッセージ性が強いことで熱烈なファンが多くいます。

「人間にとって一番恐ろしい事は自分の存在価値が分からないことだ。」
本作でのメッセージがいちばんつまったセリフです。

『つぐない』や『X-MEN』シリーズで知られるジェームズ・マカヴォイが、多重人格者を演じ、そのリアルさが注目をあびました。

見知らぬ男に拉致され、密室に閉じ込められた女子高校生3人組は、監禁場所で神経質そうな男を目にします。
男が部屋から立ち去り、必死に脱出方法を思案している最中、ドアの外から男と女が会話する声を耳にした3人は助けを求めて声を上げますが、そこに現れたのは、女性のような口調で話し女性の服装をした先ほどの男でした。

実は男には23もの人格があり、9歳の少年やエレガントな女性など、ひとりの体の中で人格が激しく入れ替わっていく多重人格者であり、間もなく恐ろしい24番目の人格「ビースト」が現れようとしていました。
女子高生の中で唯一生き残った少女が「ビースト」と対峙（たいじ）した時、驚くべき展開が起こり…。

ジェームズ・マカヴォイのカメレオン演技も楽しめますが、ヒロインのアリヤ・テイラー・ジョイの不思議な魅力と演技力で、序盤は「どうなっていくの?」と疑念を感じつつ進行していくストーリーに、いつの間にかどっぷり入り込んでしまいます。

物語後半でいよいよ現れた「ビースト」は、現実離れした強さでちょっと笑ってしまうほど。

鋼鉄の体という設定の「ビースト」は弾丸もはじいてしまうんだ!
急に物理法則も超えちゃうシャマラン監督の展開は、
つっこんじゃいたくなるよ。

ラストシーンは、「ビースト」の惨劇を報じるニュースを見ているデヴィッド（ブルース・ウィリス）が急に登場し、次回作への期待が高まります。

シリーズ完結作であり、これまでの超常的な能力を持った主役3人が登場します。
当シリーズにおいては、全2作を見ていないと完結作も理解しにくいので注意が必要です。

不死身、超頭脳、多重人格と、シャマラン監督の描くヒーローがそろったかと思いきや、そこは精神科病院。
そして彼らは、超常的な能力は妄想と主張する精神科医エリーの治療と称した実験対象となりますが、やはり「超頭脳」を持ったミスター・ガラス（サミュエル・L．ジャクソン）は言いなりにはなりません。

ミスター・ガラスは、不死身のデヴィッド（ブルース・ウィリス）と、多重人格者ケヴィン（ジェームズ・マカヴォイ）を大衆の目の前で戦わせ、彼らの能力が妄想でないことを証明しようと画策します。
それは恐ろしい結果を生むことになり、ラストでは驚愕の真実が明かされます。

本当の敵は誰なのか、3人の能力者が集まっているのになぜ映画タイトル「ミスター・ガラス」なのか、最後まで見れば謎が解けます。

映太郎

M・ナイト・シャマランの作品は人によって評価が大きく異なるけど、
「映画のメッセージは何なのか」考えながら見ると、
すごく深い映画に思えてきて不思議なんだ。

倫子

好き好きは分かれそうなスタイルよね。
でもファンの間では
「映画を愛している監督」「時代の先の先まで捉えてる」という
興味をそそられる評価が多いわ!

『ミッション:インポッシブル』シリーズの記念すべき1作目、主演のトム・クルーズの若々しさにびっくりします。
ブライアン・デ・パルマならではの、ミステリアスな雰囲気もまた作品にマッチしていて楽しめます。

CIAの極秘諜報部隊IMFに所属するイーサン・ハント（トム・クルーズ）は、CIA情報員のリスト「ノックリスト」が流出したことから、その事件の真相究明の指令を受けます。
チーム一丸となってミッションに挑みますが、イーサン以外のメンバーが何者かの罠によって殺され、ノックリストも横取りされてしまい、その上生き残ったイーサンはIMF内の裏切り者だと断定されて…。

常に絶体絶命のピンチにおちいりながら孤軍奮闘（こぐんふんとう）するのが本シリーズあるあるですが、大胆なアイディアと体当たりのアクションで乗り越えてくれるトム・クルーズは何作見ても飽きません。

本作で有名なのは、トム・クルーズが宙吊りになっているシーンで、映画宣伝においては必ずこの映像が用いられて話題になりました。
「手に汗握る」が文字通りのシーンで、汗のせいでピンチにおちいってしまう、まばたきするのも惜しくなるスリルを味わえます。

倫子

ジャン・レノ演じるクリーガーは悪巧みしてばかりなんだけど、
それが要領悪くて全然うまくいかなくて、笑えちゃう!

映太郎

ジャン・レノは寡黙でスマートなイメージの役が多いから、
それは見ものだね!

アクション自慢のジョン・ウーに監督が代わり、派手なカーチェイスと練りこまれたストーリーが楽しめる作品となりました。

製薬会社で、感染すれば20時間で死亡してしまう「キメラウイルス」と、その治療薬「ベレロフォン」が開発され、それを無事にシドニーからアトランタへ運ぶため、IMFが護衛を担当することになります。
しかし、その途中、何者かにウイルスと治療薬が盗まれてしまうい、その奪還（だっかん）に今回もイーサン・ハントチームが挑みます。

ウィルスと治療薬を盗んだショーン・アンブローズの元恋人ナイアを味方につけるイーサンですが、出会ってすぐに二人は恋仲に。
前作にはなかった恋愛でもかっこいいイーサン・ハント（トム・クルーズ）に浸れます。

本シリーズではよくトム・クルーズが別人物に変装しているのですが、本作では変装される側にまわってしまいます。
見ていて、「これはどっちなの?」とストーリーを先読みしようと夢中になってしまいます。

倫子

ナイアを演じたタンディ・ニュートンは、
実は英国アカデミー賞受賞歴もある実力派女優なの。
小柄なのにナイスバディ、そして頭も切れる
素敵な役どころがぴったりよ！

『幸せのちから』や『ハン・ソロ』にも出演しているよね!
かわいくてかっこよくて、あこがれちゃう～

『スター・トレック』などのJ・J・エイブラムスが監督をつとめ、本作以降のシリーズすべて製作にも関わります。

イーサン・ハント現役を退いてIMF教官となり、本業を隠しながら一般女性のジュリアと交際しているシーンから物語は始まります。
あるパーティーのその日、イーサンは元教え子のリンジーがベルリンで任務中に拉致されたと知り、救出に向かいますが、その救出と拉致犯には様々な策略が隠されており、拉致犯であるオーウェン・デイヴィアンに妻のジュリアが捕らえられてしまいます。
なんとか彼女を救おうと上海へ向かうイーサンですが…。

映太郎

冒頭から「あれ?結婚した人誰?」となってしまいますが、
そこはシリーズあるあるとして流れにまかせましょう。

ジュリアを守りたくて涙目になっているトム・クルーズは、ファンでなくともメロメロになってしまいます。

敵役を演じたフィリップ・シーモア・ホフマンは、登場シーンで一見しただけでは「こんな奴、トム・クルーズなら一発で倒しちゃうでしょ」と思えそうなのですが、頭脳で勝負してくる上、とにかくネチネチしてて見ているこちらがイライラするほど。
シリーズの中でも珍しい、見た目冴えない手ごわい相手です。

フィリップ・シーモア・ホフマンはとっても性格悪そうな役だけど、
実際には笑顔がキュートな、ふとっちょオジサンなの!
アカデミー賞受賞歴もあって、たくさんの映画に出演してるわ。

でも実は2014年に亡くなってるんだよ…。
残念だよね。

またイーサンの仲間として協力を惜しまないルーサーは、実は『ミッション:インポッシブル』シリーズを通して唯一、トム・クルーズ以外にずっと出演し続けている人物なんです。

仕事仲間でもあり良い友でもあるルーサーは無関心を装っていつもイーサンを心配している「愛されキャラ」で、本作ではスパイながらに結婚したイーサンを祝いながらも助言しようとする姿に、ほんわかします。

ドバイにある世界一の超高層ビル「ブルジュハリファ」の壁を登るシーンを実際にトム・クルーズが命懸けでトライしたことで、本シリーズの中でも特に注目された作品です。

IMFエージェントの一人が、コバルトという者からファイルを受け取る任務中に暗殺されてしまいます。
ロシアの刑務所で任務中だったイーサンはコバルトを追うミッションに加わるよう命じられ、ロシアのクレムリンに侵入してファイルを盗み出そうとするものの、何者かによりクレムリンごと爆破させられ、その罪を着せられます。
IMFは解体させられ、イーサンは単独捜査を続けなければならなくなりますが…。

敵役の女暗殺者であるサビーヌ・モロー（レア・セドゥ）は、妙に印象に残ります。
とてもかわいらしい顔立ちで暗殺者には見えない容姿でありながら、無表情に人を殺す冷徹さがなぜかピッタリはまっていて、不思議と違和感がありません。

物語中盤、サビーヌ・モローが繰り広げる女同士の戦いとその結末には、「もし自分がサビーヌだったら」と想像すると、なんだかヒヤッとしてしまいます。

本作は公開当時はシリーズ内最高の興行成績であり、また批評家やファンの中でも「シリーズの中でいちばんおもしろい」と言われています。
物語の伏線的に描かれるエピソードにも楽しめる要素が多く、またヒューマンドラマ的な要素も多くあります。

僕も『ゴースト・プロトコル』がいちばん好きだな。
印象に残っているシーンがたくさんあって、
超高層ビルを上るのはもちろん、冒頭シーンのイーサンが
刑務所を脱獄するシーンは最高だよ!

私はイーサンの仲間のジェーンがパーティーに
潜入するところが大好き!
ジェーン役のポーラ・パットンの迫力ある美人っぷりが素敵なの!

飛行している軍用機のドアにつかまって振り落とされそうになっているトム・クルーズが印象深いですが、やはりこれもトム・クルーズ本人がスタントしたものです。
実際映画内で描かれている高さまで飛行していたかは不明ですが、期待を裏切らないプロ意識です。

本作は脚本作品でアカデミー賞受賞歴のあるクリストファー・マッカリーが監督をつとめました。

イーサン率いるIMFは、正体不明の無国籍スパイ「シンジケート」の調査を進めていましたが、そんな中、ロンドン支局のIMFを訪れた際、シンジケートの罠にはまりイーサンは捕らえられてしまいます。
一方、IMFのやり方に異議を唱えるCIAは、シンジケートの正体はIMFによる自作自演なのではないかと考え、IMFを解体、イーサンを反逆者として指名手配します。
追い詰められたイーサンは、シンジケートの正体を暴くため自ら危険に立ち向かいますが…。

本作では大事な仲間であるベンジーが人質に取られ、彼を救おうと奮闘するイーサンの友情に胸が熱くなります。
また前作『ゴースト・プロトコル』で心を許しあったブラントによる裏での活躍がとにかくかっこよくて、男たちの結びつきの強さがさらに感じられる一作です。

倫子

ブラントを演じるジェレミー・レナーは、
『アベンジャーズ』シリーズなどに出演している遅咲き俳優よ。
なぜだかすごく存在感のある、男気あふれた魅力を感じるの!

シリーズは作品数を重ねると興行成績や批評家レビューが落ちていくことがほとんどですが、本作はシリーズ内で興行成績トップで評価も非常に高い、まれな一作です。

盗まれた3つのプルトニウムを回収するミッションについていたイーサン・ハントといつもの仲間たちですが、回収目前で何者かによりプルトニウムを奪われてしまいます。

事件の裏には、前作で敵役となった秘密組織「シンジケート」の残党が結成した「アポストル」が関与しており、手がかりはジョン・ラークとい名の男。
ラークが接触するという武器仲買人のホワイト・ウィドウに近づく作戦を立てるイーサンとIMFでしたが、イーサンの動きに不信感を抱くCIAが、監視役として敏腕エージェントのウォーカーを送り込んできます。
イーサンは疑惑の目を向けるウォーカーを同行しながら、ミッションを遂行しますが…。

人情深くて仲間を見捨てないイーサンの優しさにつけこんだ敵の罠が、今回もピンチを続発させます。
そんな中、危険な目にあわせないために分かれた元妻ジュリアとの再開シーンには、前のめりになって見惚れてしまいます。

シリーズで初めて2作連続で監督をつとめたクリストファー・マッカリーが、前作よりさらにアクション演出も脚本を磨きをかけており、50代後半のトム・クルーズのアクションも今まで以上に光ります。

本作のスタントでトム・クルーズは骨折、
ニュースになるほどの話題だったよ!

むしろ今まで大きな怪我をしてなかったのが
信じられないけど…。

子供も大人も関係なく夢見てきた恐竜の世界を見事に映像化した一作です。

シリーズ作品のどれから見るか迷ったなら、公開年を気にせず絶対にこちらから見るべきです。
映像、ストーリー、演出、どれをとっても25年前以上前の作品とは思えないクオリティで、恐竜の世界に没頭してしまいます。

コスタリカ沖の孤島、イスラ・ソルナ島につくられたテーマパーク「ジュラシック・パーク」。
そこでは太古の琥珀（こはく）に閉じ込められたDNAを使い、最先端技術で恐竜を増産していました。

夢の大テーマパークになるはずでしたが、恐竜博士やオーナーの孫たちがオープン前の観覧に招かれた日、スタッフの裏切りにより安全装置が解除され恐竜たちが脱走します。
大小こもごもの肉食恐竜が次々と人間たちを襲い、島に残された人々は脱出を目指します。

ティラノサウルスやヴェロキラプトルばかりでなく、小さくても怖い恐竜たちが所々で登場しており、恐竜好きなら何回見ても楽しめます。

倫子

子供と恐竜の名前をあてっこゲームしながら
見ても楽しいかも!

でも実はこの映画、
僕には怖いシーンもたくさんあるんだよね…

物語後半、子供たちにじわじわと迫るヴェロキラプトルの恐怖は、見ているこちらが隠れたくなるほどリアルです。
またラストシーン、ティラノサウルスの咆哮（ほうこう）は生命の力強さを感じさせる迫力があり、なぜだか感動してしまいます。

映太郎

このティラノサウルスの咆哮（ほうこう）は、
シリーズで何度も登場する有名シーンだよ!

2作目も引き続き、スティーヴン・スピルバーグが監督しアカデミー賞視覚効果賞にノミネートされました。

シリーズ内で唯一、「人間の住む世界に恐竜が突然現れた」姿を描いています。

前作のジュラシック・パークの事件から4年、パーク以外にも「サイトB」と呼ばれる恐竜のクローンを生産させるための孤島が存在しており、そこでは恐竜たちが放置され繁殖し続けていました。
サイトBを運営するハモンドの会社は倒産寸前で、危機を脱するため恐竜を生け捕り、商業利用しようとします。

恐竜捕獲目的のハンターに加え、研究のために訪れたサラ、サラを連れ戻すために前作でも登場したイアンやその娘がサイトBにやってきますが、恐竜たちは再び人間に牙をむきます。

ハンターたちは次々とヴェロキラプトルなど恐竜の犠牲となっていく中で、勇気を出して戦うイアンの娘ケリーは、特技の体操技を駆使して驚くような活躍を見せてくれます。

物語終盤、ハンターたちに捕らえられサンディエゴに連れてこられてしまったティラノサウルスは逃げ出して、街中を闊歩（かっぽ）し、人々を恐怖に陥れます。
このシーンはスピルバーグ監督が大好きだった『キング・コング』や『ゴジラ』へのオマージュと言われています。

倫子

ストーリー自体はシリーズの中では低評価なの。
でも他作品にはない街中で荒れ狂う恐竜と、
逃げ惑う人々のシーンは見逃せないわ!

よく見ると、タイトルのロゴマークがスピノサウルスになっているんです。
これだけで、本作のメインとなる恐竜が何なのか想像がつきますね。

実はスピノサウルスは2013年の化石発見までは
『謎の恐竜』とされていて、それまでの想像復元図と
僕が持ってる最近の図鑑に載ってる姿はちょっと違うんだ!

シリーズでの「原点回帰」とも言われている作品です。
前作では「サイトB]が舞台でしたが、本作では1再度イスラ・ソルナ島での物語であり、また「生命の倫理」や、「人間が神の真似事をすることへの批判」をテーマとしています。

古代生物学者のグラントは、旧ジュラシック・パークの遊覧飛行のガイドを引き受けます。
しかしその旅は島に漂流した少年を捜索するために両親が画策したものでした。
上陸した一行を待ち受けるのは、以前の旧ジュラシック・パークでは出会わなかった種類の恐竜です。

また恐竜たちは人間のいなくなった島で本能のままに生き大量繁殖し、さらには一行がヴェロキラプトルの卵を見つけてしまったことでさらなる恐怖におちいってしまいます。

毎回様々な恐竜に焦点をあてているシリーズですが、本作ではスピノサウルスだけでなく、翼竜プテラノドンも物語後半で登場し、恐怖をかきたて楽しませてくれます。

いつのまにかプテラノドンの巨大な「とりかご」に迷い込んでしまった一行は、命からがら逃げ出します。
逃げ出した彼らを見つめる、正面から映し出されたプテラノドンの顔の恐ろしさと言ったら…。
「命を食らう」生き物の表情を描き出したような、観終わった後も妙に印象に残る顔です。

新種として人間により創られた「インドミナス・レックス」の恐ろしさ、映像の素晴らしさにより、世界中で大ヒットしました。
公開当時、全世界におけるオープニング後3日間の興行成績の数字も塗り替えた歴史的な一作です。

ジュラシック・パークの事件から22年。
マスラニ社により、パークは恐竜と至近距離で触れ合うことができる高級リゾートパーク「ジュラシック・ワールド」として再建され、1日に2万人もの観光客が訪れる大人気の観光施設となっていました。

パークでは目玉として新種の恐竜「インドミナス・レックス」が遺伝子操作により生み出されていましたが、これが檻から逃走したことでパークは大混乱におちいり、1作目『ジュラシック・パーク』よりもさらに恐ろしい惨劇が起こってしまいます。

恐竜の迫力ある映像で世界中の称賛を集めてきたシリーズですが、本作の「インドミナス・レックス」は秀逸（しゅういつ）です。
最先端の映像による迫力はもちろんですが、人間に迫ってくる瞬間の恐怖をかきたてる演出、知能の高さを活かして人間と戦うストーリーなど、どれをとってもシリーズ最高の作品と言える要素がそろっています。

倫子

インドミナス・レックスは周囲の環境に合わせて保護色になったり、
体温を感知して人を見つけたり、まるで兵器みたいな恐竜なの!

また本作ではヴェロキラプトルが味方として活躍することも、驚くべきポイントです。
オーウェン（クリス・プラット）がしつけたヴェロキラプトルたちは、オーウェンに従順でインドミナスと戦ってくれるかと思いきや、やはり恐竜の本能を忘れておらず、見ているこちらまでヒヤヒヤしてきます。

ラストシーンの、オーウェンとヴェロキラプトルの絆には感動してしまいます。
なぜか見ているうちに、ヴェロキラプトルがかわいく見えてくるのも不思議です。

映太郎

クリス・プラットは『アベンジャーズ』シリーズや
『パッセンジャーズ』などに出演している
渋めのイケメン俳優だよ!

名監督ギレルモ・デル・トロが才能を認め『ゴヤ賞』の受賞歴もある、J・A・バヨナが監督をつとめました。

これまでのシリーズでは広大なパークや島が舞台でしたが、本作ではレトロなお屋敷で恐竜が暴れまわります。

倫子

J・A・バヨナは登場人物の心理と
屋敷の構造をリンクさせた作風が多いのですが、
本作でも屋敷内のいたる場所で、様々な物語が繰り広げられます。

前作でハイブリッド恐竜インドミナス・レックスによりげ崩壊した「ジュラシック・ワールド」が存在するイスラ・ヌブラル島では、火山の大噴火の予兆が捉えられていました。

前作でラプトルを手なづけていたオーウェンは、ともに生き残ったクレアと一緒に恐竜たちを助けに向かいますが、その矢先に火山は大噴火を起こします。
何とか生き残るものの、恐竜たちのうち数十頭はイーライ・ミルズの商業目的により、島から連れ去られカリフォルニアの屋敷でオークションにかけられ…。

物語前半で、火山噴火に巻き込まれる恐竜たちの逃げ惑う様子と迫力ある映像は圧巻です。

後半では、オークションにかけられ人間の好きなように扱われた恐竜たちの反撃が楽しめます。
しかしその恐竜たちの中には、遺伝子組み換えにより人工的に作られた最強の「インドラプトル」がいたために、屋敷内では「ジュラシック・ワールド」さながらの惨劇が巻き起こります。

「インドラプトル」って前の「インドミナス・レックス」に
比べると、すごく小さいんだよね~。ちょっとがっかり…。
でも頭がすごく良くて、びっくりしちゃう方法で人を襲おうとするんだ!

恐竜の恐ろしさを、これまでのシリーズとは異なる方法と舞台で描き出したことで、サスペンス映画が好きな方も楽しみやすい作品になりました。

また、これまでのテーマだった「生命の倫理観を問う」に加え、「人間の尊厳」とは何かを問われています。
次回作がいったいどうなってしまうのか、想像するだけで楽しめるラストに仕上がっています。

世界中の人々が、主人公であるジェイソン・ステイサムとその作風のスタイリッシュさに衝撃を受けました。
車を愛する主人公が磨き上げた名車は、シリーズ通して車好きにはたまらないみどころです。

黒いスーツに身を包み、黒いBMW735iを駆るプロの運び屋、フランク・マーティンは常に3つのルールを厳守して依頼を遂行します。
そのルールとは、「契約厳守」「(依頼者の)名前は聞かない」「依頼品を開けない」です。
運び屋としてどんな状況も切り抜けるため、抜群の運転技術と格闘スキルも身につけています。

今回フランクが運ぶ依頼品は、黒い大きなバッグ。
しかし途中でバッグが動いていることに気付いた彼は、どうにも気になってルールを破り鞄を開けてしまいます。
中にはなんと、手足を縛られた中国人女性が入っており、そこから様々な災厄（さいやく）に巻き込まれていき…。

元軍人であるフランク（ジェイソン・ステイサム）は冷静沈着、時には殺人をいとわないのですが、実は困っている人を見捨てられない人情深さを持っています。

どんな時もポーカーフェイスでスタイリッシュに切り抜けるスタイルは、一度見たらやみつきです。
またヒロインを演じた台湾出身のスー・チーの透明感ある美しさとじゃじゃ馬っぷりも、時々イライラさせられながらも目を話せなくなってしまう不思議さがあります。

倫子

フランクはいつもは冷たいけど、
時折り見せる優しさでメロメロになっちゃうの!

今回は子供の送り迎えを担うジェイソン・ステイサムに時折り、ほっこりできます。
前作よりさらに人情深さを見せていて、冷たさと優しさのギャップがやっぱりかっこいいジェイソン・ステイサムです。

危険な運び屋稼業から足を洗うことを決意したフランク（ジェイソン・ステイサム）。
そんなとき、裕福な家庭の一人息子、ジャックの送り迎えの仕事を依頼されます。
「この仕事なら安全そう」と引き受けたものの、ある日ジャックは誘拐されてしまい、その裏にある大きな陰謀に巻き込まれてしまいます。

前作の独自ルール「契約厳守」「(依頼者の)名前は聞かない」「依頼品を開けない」は、運び屋稼業をやめようとしているため出てこないところはちょっと残念に感じますが、ジェイソン・ステイサムのアクションは相変わらず度肝を抜かれてしまいます。

ラスト30分のアクションは必見、往年のジャッキー・チェンを思わせるカンフーでファンを魅了してくれます。

敵役の紅一点、ローラ（ケイト・ノタ）のクレイジーな役柄もまた魅力です。
奇抜なファッションとケバケバのメイクで銃を撃ちまくる姿は、どう見ても尋常じゃない女性ですが、元トップモデルの彼女のスタイルの良さは迫力満点です。

製作は引き続きリュック・ベッソン、監督は「96時間」シリーズや「コロンビアーナ」のオリヴィエ・メガトンがつとめました。

プロの運び屋フランクは、凶悪な依頼人・ジョンソンの仕事を断ったがために襲われてしまいます。
目が覚めると手首には「愛車から20ｍ離れると爆死する」という罠つきの腕輪をはめられていました。

そして強引に「赤い代物」を運ばされますが、愛車のアウディには、同じ罠を仕掛けられた謎の美女の姿がありました。
謎の組織の追跡をかわしながら、二人はマルセイユ、ミュンヘン、ブタペスト、そしてオデッサへとび、恐ろしい陰謀に巻き込まれていきます。

ジェイソン・ステイサムのアクションはもちろんですが、本シリーズは選び抜かれた車の美しさも楽しめます。
物語中盤のアウディとBMWのカーチェイスは、スピード感と疾走感で目を離せません。

とどめはBMWの湖への大落下です。
映像にもこだわって作られたことが伝わるシーンで、この部分だけでも見る価値があると言えるほど楽しめます。

倫子

湖から引き上げられるBMWの上で、
体育座りしているジェイソン・ステイサムがまたかわいいの!

シリーズリブート作品であり、主演は元ラッパーで「マレフィセント2」などに出演している新鋭エド・スクラインに代わりました。
とは言っても設定に大きな変更はなく、相変わらず運び屋フランクのトンデモアクションが楽しめます。

運び屋のフランクは、妖艶な美女アンナが率いる犯罪組織に突如襲われ、実の父親が猛毒によりわずか12時間の命だと知らされます。
父親を助けるために、フランクはプロの運び屋のルールに反する依頼を強制され、愛車アウディを走らせますが…。

「トランスポーターと言えば、ジェイソン・ステイサム」を打ち破ったエド・スクラインにはファンからの批評はあったものの、独特の色気やスマートさ、そして細マッチョな肉体美で新たなファンを獲得しました。

また父親役を演じるレイ・スティーヴンソンは、「さすがフランクの父親!」と言いたくなるような親父っぷりで、イケメンでアクションまでこなします。

倫子

レイ・スティーヴンソンは
「マイティ・ソー」シリーズなど多くの映画に出演している、
渋いおじさん俳優よ!笑顔が素敵なの～!

マット・デイモンの代表作であり、記憶喪失の不器用で寡黙（かもく）なマッチョイケメンがはまり役です。

監督は「ジャンパー」や「オール・ユー・ニード・イズ・キル」で有名なダグ・リーマンで、本シリーズでは長く製作にも携わります。

銃で撃たれて負傷した男がマルセイユ沖で漁船に救助されますが、その男ボーンは記憶喪失で、手がかりは皮膚の下に埋め込まれていたスイス・チューリッヒの銀行口座を示すマイクロカプセルのみでした。

回復したボーンは自分の正体を探るために赴く場所でトラブルに巻き込まれ、自身の異常な強さに気付きます。
自分探しの道中でマリーに出会い、いつの間にか恐ろしい陰謀に巻き込まれていきます。

アクションシーンは大胆というよりも小技をきかせたものが多く、ボーンの「元暗殺者」という設定がうなずけるおもしろさがあります。

ストーリー通して見やすい内容でありながらも作りこまれていてテンポも良く、イッキ見した後はすぐに続編が気になってしまい、知らず知らずのうちにシリーズにどっぷり沼にはまってしまいます。

このシリーズはヒロインの女性が個性的!
あんまり美人じゃないけど、
見てるうちになぜか感情移入しちゃうの!

本格的にボーン（マット・デイモン）の過去と陰謀に焦点をあてられ、また暗殺者としての記憶と呼び起こされたマット・デイモンの苦悩する姿が、前作にさらに重厚感を加えた一作となりました。

監督は「グリーン・ゾーン」などを手がけたポール・グリーングラスに代わりました。
脚本は4作通してトニー・ギルロイ（4作目の監督も担当）なのですが、シリーズものにありがちなマンネリ感をまったく感じさせない、何かに追われているような緊迫感がせりあがってくるようなストーリーです。

CIAのパメラは、ベルリンである事件の調査を行っていましたが、何者かの襲撃を受け、調査チームの一人が死亡。
時を同じくして、人目を避けインドで暮らしていたジェイソン・ボーンと恋人のマリーに刺客が迫り、ボーンを狙って放たれた銃弾によりマリーは死んでしまいます。
ボーンはCIAが自分を始末しようとしていると推測し、死んだマリーの復讐を決意する一方で、CIAのパメラはベルリンの現場に残された指紋から襲撃犯はボーンだと考え、彼を追います。

そしてベルリンとモスクワを舞台に、次第に「トレッドストーン計画」に隠された真実が明らかになっていき…。

やっと平穏に暮らせたのかと思えたボーンでしたが、物語序盤で早々にパートナーのマリーが死んでしまうことで、孤独な元暗殺者に戻ってしまいました。
撃たれたマリーとともに川に落ちたとき、すでに絶命しているマリーにキスして離れていくボーンの姿は、永遠の別れを切なく苦しく描いているようで、彼の気持ちを考えてやりきれなくなってしまいます。

特に楽しめるのはカーチェイスで、シリーズファンの間での評価も非常に高い名シーンです。
「どうやって撮影したの?」と思わせる迫力満点な怒涛のカーチェイスは、息をするのも忘れて見てしまいます。

倫子

ラストのパメラとボーンのやり取りは、
ボーンの過去につながる重要なシーンで、
さらに次回作を見たくなっちゃうわ!

映太郎

携帯電話で話しているパメラが、
実はボーンに望遠で見られていることに気付いたシーンは
「さすが暗殺者～」という、なんだか気持ちの良い余韻が残ります。

アルティメイタムとは「最後通牒（さいごつうちょう）」を意味し、それが使われた意図は映画の中で分かります。

ボーンの自分探しの旅も3作目。
スリル満点な映画も3作目となるとやや飽きが出そうな気もしますが、まったくそんなことはありません。
見ているうちに気がついたら夢中で画面にかじりついてしまうほど、陰謀を謎解きながら苦悩するボーンから目が離せません。

マリーを殺した男への復讐を果たしてから半年後、ロシアでの傷を癒したボーン（マット・デイモン）はトレッドストーン計画の首謀者を捜し出し、決着をつけようといよいよ動き出します。
その手始めとして新聞にトレッドストーン計画についての記事を書いた新聞記者サイモン・ロスに接触したところ、すでにトレッドストーン計画は終了し、新たにブラックブライアー作戦が進行していることを聞き出します。

最高機密であるブラックブライアー作戦を知ってしまったサイモン・ロスは、CIAに危険人物と判断され逮捕されそうになり、ボーンは彼を守ろうとします。
しかしサイモン・ロスはその場で、ブラックブライアーによって生み出された暗殺者に殺害されてしまします。
手がかりを失ったボーンはロスの遺留品から調査を続けますが、思わぬところで協力者を得ます…。

物語序盤、ボーンはサイモン・ロスに携帯電話で細かい指示を与えるシーンがありますが、「ボーン」シリーズの魅力は「暗殺者ならでは」な頭脳戦が多いことです。
「アクション自体よりも、頭脳戦がおもしろい!」というファンも多いくらいで、見ていて「なるほどね～」と言ってしまいたくなるシーンがたくさんあります。

本作はシリーズ内唯一のアカデミー編集賞受賞作品であり、この映像技術や編集は「ボーン」シリーズ後の数々の映画に大きな影響を与えています。
カーチェイスやバイクでの追跡シーンはそれを物語っていて、高速で切り替わったり、カメラを揺らして撮られたようなリアルな映像は、まるで自分が運転しているかと錯覚しそうになります。

倫子

ラストで敵の銃弾を受けた上、
河に落ちて死んだと思われたボーンが泳ぎだす…というシーンでは、
「また次回作に続いちゃう!?」とワクワクさせてくれます。

マット・デイモン主演である前3作の世界観を引き継ぎ、暗殺者ボーンの裏側で繰り広げられたもう1人の暗殺者とその戦いを描いたスピンオフ作品です。

映太郎

ボーンの世界観や作風とはだいぶ違う感じの作品で、
また異なった魅力があるので、
別作品と思って見るとより楽しめます!

主演をつとめたのがジェレミー・レナー、他エドワード・ノートンやレイチェル・ワイズと、アカデミー賞受賞・ノミネート歴のあるキャストを集めており、シリーズの中でもさらにキャストが豪華になったことで話題となりました。

時間軸は、「ボーン・スプレマシー」、「ボーン・アルティメイタム」と前後しています。
アーロン・クロス（ジェレミー・レナー）はCIAによるアウトカム計画の「参加者」であり、アラスカで日々過酷な訓練の最中、その訓練課程において薬の服用、血液採取、問診を義務付けられていました。

その頃CIA内部調査局のパメラ・ランディの告発などにより、暗殺者養成プログラムのトレッドストーン、ブラックブライアー、そしてアウトカム計画の存在が白日の下にさらされようとしていましたが、陰謀によりアウトカム計画の「参加者」たちは次々に無人攻撃機に爆撃されたり、毒殺される事件が発生しました。

アーロンは自分の死を偽装して逃れることに成功したものの、アウトカム計画において服用していた薬がなければ能力を維持できないと知ってしまい…。

ボーンのような苦悩にもがき苦しむシーンはあまりなく、シリーズを知らずに本作を見ても楽しめます。
劇中のバイクアクションは特に見もので、手に汗握ってしまいます。

スピンオフである「ボーン・レガシー」を除くと長く年数をあけた作品となりましたが、興行収入はシリーズ内で2番目となり、「ボーン」シリーズの人気と期待がうかがえます。
豪華なキャスト出演で、トミー・リー・ジョーンズ、アリシア・ヴィキャンデル、ヴァンサン・カッセルなども加わり、さらに次回作を期待してしまう関係性が描かれています。

世間から姿を消して静かに生活していたジェイソン・ボーンのもとに、元CIAのニッキーが現れます。
ニッキーは、CIAが世界を監視・操作するために極秘プログラムを始動させたこと、そしてボーンにまつわる、驚きの真実を告げます。

これをきっかけにボーンは再び動き始めることとなり、追跡を任されたCIAエージェントのリーは、ボーンを組織に取り込むことを画策しますが…。

ちょっと腹黒くて一筋縄ではいかないヘザーを演じたアリシア・ヴィキャンデルは、「エクス・マキナ」や「リリーのすべて」で世界中の称賛を浴び、数多くの賞で受賞・ノミネートした新鋭女優です。
ちょっと老けたマット・デイモンがまた渋くてかっこいいのも、変わらず魅力をはなっています。

シリーズを通して見ると、マット・デイモンの年齢もあるせいかアクションは若干キレのよさが落ちている感じはありますが、駆け引きのおもしろさはシリーズ随一です。
ラストでボーンにはめられたヘザーには、「やっぱりボーンにはかなわないよね」という、してやったりな気持ちと「もっとうまくやろうよ!」な残念な気持ちがわきあがってきて、これもまたおもしろいところです。